キレる子ども、引きこもり、ニートになる最大の原因は、「ビタミン・ミネラル不足」
栄養は人間の体はもとより、学力や知力にも影響を及ぼします。
そしてもうひとつ、忘れてはならないのが精神面への影響です。
なぜなら情動など「心」の部分も脳がつかさどり、その脳の健全化のためにはミネラルやビタミンが非常に重要であることが、現在ではわかっているのです。
厚生労働省の患者調査によると、今、日本の入院受療率でもっとも高く、急増しているのは精神障害です。
これは明らかに栄養が足りないのです。
現在、アメリカでは精神疾患に関する裁判がいくつも行われています。
どういう裁判かといいますと、入院患者さんのお見舞いに行けばわかりますが、薬を大量に飲まされているのです。
それで治るのであれば納得できます。
しかし治らない。
ですからアメリカでは、治りもしない薬を大量に与えてお金をとって、それでは詐欺ではないかと訴えているわけです。
それではここで、アメリカで行われたいくつかの驚くべき調査結果を紹介しましょう。
カリフォルニア州立大学の社会学者ステファン・ショーエントーラ博士らの研究グループは、1980年代に子どもを凶暴にする食事についての実験調査を行っています。
最初の実験は、ヴァージニア州のある少年院で行われました。
収容されている約3000人の少年たちの食事内容を分析し、
炭酸飲料水をフレッシュ(生)のフルーツジュースに、
また砂糖や添加物の多いデザートやスナック類を、果物に生野菜、チーズ、ナッツ、
に変更したのです。
するとその結果、「ほかの少年とケンカをする・ほかの少年を脅迫する・看守に反抗する・自殺しようとする」などのトラブルの発生回数が、なんと48%も減少したのです。
次にワシントンDCなど全米12ヶ所の少年院で、8000人の少年を対象に、同じ実験を行いました。
するとヴァージニア州での調査と同じく、トラブルの件数が47%減少するという結果が出たのです。
研究グループはこの2つの結果から、「少年たちの行動や心理を変えさせたのは、食事のなかの何だったのだろう?」と考え、さらに詳しく調べました。
砂糖や添加物を除いたのがよかったのか、それとも何かほかに、重要な栄養素の摂取量が変わったなどの特定の理由があったのか。
5ヶ所の少年院で約300人の食事を綿密に分析し、より具体的な要因を究明したのです。
その結果、最も悪質で凶暴な行動をする少年たちの食事には、共通して不足している栄養素があるとわかったのです。
それはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸の5つのビタミンと、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛という4つのミネラルでした。
これら9種類の栄養素のうち5つ以上不足させている少年は例外なく、それまで札つきの暴れ者とされている少年だったのです。
研究グループはこの分析結果に基づき、3ヶ所の少年院で56人の少年らにこれら9種類の栄養素を補給する錠剤を与えました。
すると院内でトラブルを起こす回数が40%も減ったのです。
また、9種類の栄養素を補給すると同時に、脂肪分、砂糖、各種添加物を減らしたグループは、トラブル発生率がさらに低下したという報告も添えられていました。
この研究は、食事の内容で少年たちの凶暴性が変わること、少なくとも9種類のビタミン・ミネラルの欠乏が少年たちの凶暴性に関与していることなど、当時の人々が驚くような結論を導きました。
さらに2000年には、カリフォルニア州立大学の研究グループが、6〜12歳の児童80人を対象に同様の実験を試みています。
40人にビタミンとミネラルを十分に与え、残りの40人には何の効果もない偽薬を与えて行動を観察したところ、前者は後者に比べて、反社会的な行動が47%も減少したというのです。
また、こんな報告もあります。
現在、家庭で飼われている動物は約1200万匹いるそうですが、近年、飼い主や周囲の人々に対して凶暴になっている犬・ネコが激増しているのだそうです。
これは栄養学からの見解として、人間と同じ食物を与えられていることでミネラル不足を招いていることが原因だというのです。
こうした複数の報告を目にして、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
日本では近年、少年犯罪のニュースが連日報道されています。
殺人などの凶悪犯罪も年々増加・低年齢化しており、痛ましい事件が各地で起きています。
こうした少年犯罪増加には、数々の要因が考えられることでしょう。
しかしそのひとつに食生活 − ミネラルやビタミンの欠乏 − が挙げられるということを、前述の実験結果が証明しています。
また、少年犯罪と同じように、近年になって急増(というより、かつてはその言葉すら存在しませんでしたが)しているのが、「引きこもり」や「ニート」と呼ばれる人たちです。
私は、引きこもりやニートの増加の最大の原因は、ミネラル不足だと思っています。
ビタミン・ミネラルの欠乏症については別のところでで詳しく紹介しますが、ビタミンの欠乏症は比較的顕著に症状としてあらわれるのに対し、ミネラルの欠乏症は漠然としたものが多いのです。
「なんとなく面倒くさい」「どうも疲れがとれない」「あまり意欲がわかない」といったものが多く、これがひどくなってくると、人間の行動や俊敏性に影響を与えてしまうということが、数々の文献にはっきりと示されています。
少年犯罪の増加を、引きこもりの息子を、ニートの若者を嘆く前に、私たち大人は自分の子どもたちにどんな食環境を提供し、それが何をもたらしているかということを真剣に考えなければなりません。
少年犯罪も引きこもりもニートも、単なる「心」の問題のみとして考えるのは誤りです。
それらの発生源は実はその環境と体であり、とくに体を作っている食生活に目を向けなければ、根本的な解決策は得られないのではないでしょうか。
甘いパン、ケーキ、アイスクリーム、そして脂まみれのラーメンなど、何の注意も払わずに食べさせ続けられている子どもたちが哀れに思えます。
「精神的な不健康さは、身体的な不健康さ以上に、食生活と密接につながっているのだ」
という観点から、子どもたちの育成を始めることが必要です。
今から数十年も前に、アメリカでは子どもを凶暴にする食事についての大規模な実験調査が行われているのに、なぜわが国ではこうした実験結果について真剣に議論し、広く知らしめ、大規模な調査を行おうとしないのでしょうか。
日本でも、栄養素と脳の働きの相関関係を明確に示す調査が早急に行われることを期待します。
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