少子化の本当の原因
子どもの誕生と栄養についてはもうひとつ、忘れてはならない重大な問題があります。
それは日本の少子化の問題です。
厚生労働省は2005年6月1日、少子化の指標とされる合計特殊出生率を発表しました。
2004年の出生率は4年連続で過去最低更新の1.288
この数字を、みなさんはどう思われたでしょうか?
少子化について議論されるときに、毎年、その原因として必ず挙げられるのは、「経済的負担が大きい」「将来に不安がある」「女性の社会進出、晩婚化」などです。
今年はフリーターやニートの増加なども原因ではないかといわれました。
これらが少子化の原因のひとつであることは、私も否定しようとは思いません。
でも、本当にそれだけでしょうか?
1.288という驚くべき数字の裏には、もっと重大な問題があるのではないでしょうか?
厚生労働省は1999年と2003年に生殖補助医療技術に関する大規模な調査を行い、そのなかで不妊治療患者の推計を出しています。
それによると、1999年の28万4800人から、わずか4年で1.6倍の46万6900人まで増加したとされています。
その増加率も驚きですが、ここで忘れてはならないのは「患者数」でこの値だということです。
高額で難しい不妊治療を受けてまで妊娠を望まない人はもとより、自分が不妊症であると自覚していない多くの人を含めれば、いったい日本にはどれくらい多くの不妊症患者がいるのでしょうか。
平成16年に誕生した赤ちゃんの数は約110万人ですから、不妊症の増加がいかに少子化の原因として重要な問題であるかは明らかなのです。
しかし不可解なことに、少子化について議論される際に、この不妊症の問題を挙げる人はいません。
では、不妊症はなぜ増加しているのでしょうか?
近年、不妊症は男性も女性も増加傾向にありますが、その割合が顕著なのが男性です。
精液量・精子数の減少、精子の運動率の低下、そして精子奇形率の増加が確かに認められています。
みなさんは学校で、男性の精液1cc当たりの精子数はどのくらいと教えられたでしょうか?
私の中学生時代の保健体育の教科書には、1億と書かれていました。
しかしその後、日本を含めた先進諸国の精子はものすごい勢いで減り続けているのです。
帝京大学医学部講師である押尾茂先生らの調査によると、東京近郊に住む男性で20代男性の精子数(平均値)は、40代前後の男性の約半数である4600万個しかないつくことがわかりました。
一般には、年齢を重ねるにつれて精子数は減少するはずなのですが、このデータからわかるように、ここ数十年で劇的に減少しているのです。
また、同講師が1996〜1998年に日本の若い男性34人(20〜26歳)の精液を調べたところ、世界保健機関(WHO)の基準に達していたのは、恐ろしいことにたった一人だけだったそうです。
いったいなぜ、このようなことになってしまったのでしょうか。
その原因については、環境ホルモン、食生活、精神的ストレス、性生活など、多くの要因が考えられていますが、まだはっきりとはわかっていません。
おそらく、それら複合的な要因によるのでしょう。
しかしそのなかで食生活の変化 − 偏った栄養、残留農薬(環境ホルモンのひとつ)の摂取 − が大きな割合を占めていることは、容易に想像できます。
ここで注目したいのが、精子の奇形率です。
私たち日本人の精子は、その数の減少と反比例するように、精子のしっぽが切れていたり、頭がなかったりという、受精能力のない精子の割合が急増しています。
奇形児がなぜ生まれるのか、ロジャー・ウイリアムス博士の実験を思い出してください。
ビタミンAを摂らないだけで、眼球のない赤ちゃん豚が生まれます。
私たちは必要な栄養素を必要なだけ摂らなければ、必要な細胞をつくることができません。
精子のしっぽのほとんどは、ミネラルです。
私たち日本人の食生活で最も不足しているのもミネラルです。
ここに関係性を見いだすことは、当然ではないでしょうか。
私たちの偏った栄養が、子孫にまで影響してしまうことを、なぜ国は本腰を入れて調査し、私たち国民に広く知らせてくれないのでしょう。
不妊・流産・奇形が増加し続ければ、出生率は下がり続け、日本という国はなくなってしまうかもしれません。
経済的負担が、フリーターやニートの増加が出生率低下の主原因であるならば、それほど恐れることはないでしょう。
しかし精子の減少や奇形率の増加を代表とした、私たちの体 − そしてそれをつくりだす栄養の問題が主原因であるとしたら、今の日本はかなり危機的状態にあるといわざるをえません。
出生率が1.288という数字になった今でもなお、そのことにまったく触れられていない現状は、どう考えても異常なのです。
学問的な裏づけがすべてとられたときには、国民のほとんどが子どもを産みたくても産めない体になっている − そんな恐ろしい未来も、可能性としては十分にありえるのです。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップトラックバック(0)
http://blog.shigoto-shikaku.com/mt/mt-tb.cgi/6080


