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亜鉛(Zn)とは
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セレン(SE)とは
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カリウム(K)の役割
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亜鉛の働き
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バナジウム(V)とは
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植物栄養物質を効果的に摂取するには
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1万種類以上も存在する「植物栄養物質」
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植物ミネラルの効果・効能と有用性
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植物性ミネラルを気にっている理由、金属ミネラルとの違い
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健康のカギは人間本来のミネラルバランスを保つこと
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ビタミンよりさらに重要なミネラル
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亜鉛(Zn)とは
体内にある亜鉛はわずかな量の微量元素ですが、鉄に次いで多い元素でもあります。
亜鉛は筋肉、皮膚、ガラス体、前立腺、肝臓に多く分布し、男性の生殖器、とくに前立腺には肝臓の約2倍の亜鉛が含まれていることが報告されています。
人の体に果たす役割は大きく、200種類以上の酵素とともに働き、遺伝子やたんぱく質の合成を行う重要なミネラルの一つです。
亜鉛は多くのホルモン(インスリン、成長ホルモン、性ホルモン)が機能するために欠かせない重要なミネラルで、すい臓でインスリンを作る際に必要とされている成分です。
傷の回復や前立腺の機能とも深い関係があり、皮膚や骨格の発育・維持にも欠かせません。
感情のコントロールや記憶力の維持には、神経細胞の伝達がスム、ズに行われる必要がありますが、亜鉛は神経細胞間の刺激伝達物質を合成する成分で、脳の機能を高め、精神を安定させるために不可欠です。
亜鉛は免疫系と密接な関係があり、高齢者のグループに亜鉛20mgを補給したところ、免疫機能に著しい改善が見られ、減少した精子の数が増えた例もあります。
黄斑変性に対する防御効果も認められ、アルツハイマー症の改善も見られたという報告もあります。
骨粗髭症患者は血清と骨の亜鉛レベルが低いことも判明しています。
カテゴリー:ミネラル
セレン(SE)とは
セレン(セレニウム)は必須微量元素の一つで 細胞内にある抗酸化システムとして重要な働きをしている酵素にとって必要不可欠な存在です。
セレンは体内で酸化された脂肪酸、つまり組織を老化させ、動脈硬化の引き金などになる過酸化脂質の分解に働き、とくにビタミンEと協力して血液の流れを改善します。
アンチエイジングにとって欠かせないミネラルと言えるでしょう。
細胞膜などに含まれる不飽和脂肪酸は酸化されやすく、酸化されると過酸化脂質という有害な物質に変わって組織を老化させ動脈硬化の原因をつくりますが、このときセレンは過酸化脂質を分解する酵素の成分として老化防止の手助けをしています。
セレンの抗酸化作用はビタミンEの50〜100倍とも言われ、過酸化物を解毒する抗酸化酵素・グルタチオンベルオキシターゼの活性成分となり、60兆個の細胞を酸化還元反応によって活性酸素から防御し、老化を遅延することが判明しています。
それ以外にもヒ素、カドミウム、水銀有害物質が体内に入ると対抗作用を示して毒性を軽減するという働きもあります。
セレンの働き
- ・消炎作用
- ・狭心症や心筋梗塞の発作の予防
- ・抗がん作用
- ・抗酸化作用
- ・血液凝固の抑制
- ・水銀・カドミウム中毒を防ぐ
- ・精子の産出促進
- ・膵臓酵素の構成元素
セレンは土壌に多く含まれていないことが多いため、人はセレン不足に陥りがちです。
セレンが欠乏すると免疫力が低下して感染症にかがりやすくなり、酸化が早く進んで、爪や筋肉が弱って老化も早まります。
心臓発作、発がんのリスクも高まり、亜鉛とセレン不足が長く続くと味覚障害もひき起こします。
しかし、魚介類、海藻類、穀類、豆類、肉類に多く含まれており、日本人の通常の食事では不足の心配はほとんどありません。
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カリウム(K)の役割
ナトリウムが細胞の外に存在するのに対して、カリウムは細胞璧の内側に存在し、細胞の内側と外側での物質交換に関係しています。
つまリナトリウムと相反する関係にあり、組織細胞の浸透圧の維持に中心的な役割を担っているのです。
カリウムが増えると血液から細胞内に水分が移動し、その結果として血圧が下がる。
またカリウムが減ると逆の作用が働き、血圧が上昇します。
塩分(ナトリウム)の摂取が多く、カリウムの摂取が少ないと高血圧になりやすいのはこのためです。
つまり血圧はナトリウムとカリウムの量によって調整されているのです。
またカリウムは筋肉の収縮と弛緩の調整に働きます。
不足すると調整が不調になり、疲れやすくなる。
夏バテは、大量に汗をかくとともにカリウムが失われ、低カリウム血症を起こして発症することが多くなります。
カリウムは、この他にエネルギー生産酵素の活性化、たんぱく質合成への関与、腎臓の老廃物排泄の促進などの働きがあります。
カリウムは、主として細胞内液に分布し、生体の各種細胞機能の維持に不可欠で、ナトリウムやカルシウムなどと交互作用を営み、神繕系の刺激伝達と活動、筋肉の収縮と弛緩、心筋の興奮と収縮に、そして細胞内酵素の活性、内分泌の刺激、血圧の調整などに寄与しています。
カリウムの働き
- ・食べ物からエネルギーをつくるときに必要
- ・ナトリウムと一緒に働いて、身体の水分のバランスを保つ
- ・血圧を下げるのを助ける
- ・利尿作用がある
- 心臓の規則的な鼓動を保つ
- ・疲労感・脱力感を防ぐ
現在、日本人のカリウム摂取量は目標をほぼ達成していますが、近年カリウム不足が問題となってきました。
その原因として、調理による食品からのカリウム流出、ナトリウム(食塩)の過剰摂取によるナトリウム、カリウムの比率の上昇、高血圧患者における利尿降圧剤服用によるカリウムの排泄増加などが挙げられます。
ストレスやコーヒー、酒、甘いものもカリウムを減らす原因になり、また、腎臓の機能障害がある場合は高カリウム血症になることがあります。
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亜鉛の働き
- ・核酸、たんぱく質の合成に関与
- ・細胞分裂に大きく関与
- ・インスリンを作る際の必要成分
- ・赤血球中の炭酸脱水素酵素の構成要素
- ・300種類以上の酵素に関与
- ・赤血球中の炭酸脱水素酵素の構成要素
亜鉛は、十二指腸から吸収され、肝・骨中に貯蔵され、糞中と尿中へ排泄されますが、吸収率は年齢とともに低下します。
食品中の亜鉛濃度は鉄とほぼ同じレベルですが、汗や尿中に鉄の10倍程度排泄され、失われやすい栄養素だといえます。
亜鉛が不足すると肌荒れ、にきび、脱毛、傷の回復の遅れ、インポテンツ、情緒不安定、錯乱などの症状が起きます。
亜鉛はほとんどの食品に含まれていますが、穀粒中のフィチンやカルシウム、食物繊維の過剰摂取によって吸収が阻害されることがあります。
爪に白い斑点ができるときは亜鉛不足が考えられるので、亜鉛を摂るように心がけましょう。
亜鉛は吸収されにくい栄養素ですが、ビタミンCやクエン酸の助けを借りれば吸収しやすくなります。
ビタミンCは緑黄色野菜や果物に、またクエン酸は酢や梅干などに多く含まれているので、亜釦を含む食品と一緒に摂るといいでしょう。
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バナジウム(V)とは
バナジウムは微量必須ミネラルの一つでインスリン効果があることが注目されているミネラルです。
インスリンは血液中の糖を血管外に排出する働きをもっていますが、バナジウムにはインスリンの代替作用やインスリンを誘発する働きがあります。
なぜバナジウムに血糖降下作用があるかというと、血糖取り込みの鍵を握る「ソデアム/プロトン・チャネル」の働きを活性化し、脂肪の自然分解を抑制し、遊離脂肪酸という糖尿病の元凶を抑えることができるからだと言われています。
また、血管でコレステロールの生成を抑え、心臓発作を防ぐ作用や高血圧、中性脂肪、便秘、頻尿、むくみ等への効果も期待されています。
バナジウムの働き
- ・LDLコレステロールと中性脂肪値を正常に保つ
- ・骨細胞の増殖を促し骨、歯の成長を助ける
- ・鉄代謝と造血に関与
現段階では明確ではありませんが、不足すると脂質代謝異常が起こり、心疾患やがんのリスクが高まり、生殖機能低下するとされています。
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植物栄養物質を効果的に摂取するには
みなさん、野菜や果物をみてください。
赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、紫 − まるで虹のように色とりどりの野菜や果物は、七色の色素それぞれに植物栄養物質が存在しています。
結局のところ、単一サプリメントではなく、こうした植物栄養物質を何十種類、何百種類と含有している野菜や果物を総合的に摂り入れることが大切なのです。
実際、たとえばサプリメントでβカロテンだけを摂っても、「心臓病にかかる率が少ない」などの効果は確認できません。
植物栄養物質をきちんと摂取するには、さまざまな色の野菜や果物を積極的に摂ることが第一です。
しかし、これまで述べてきたように、農作物の栄養は低下していますから、その補足として、野菜そのものをサプリメントにしたような栄養食品 − たとえば緑汁や赤汁など − を摂るとよいと思います。
ミネラルや植物栄養物質というものは、単一の成分サプリメントで摂取しようと思ってもほとんど効果が期待できないのです。
ただし、緑汁や赤汁といっても、酵素や栄養素が破壊されたものでは意味がありません。
粉末食品にする製法はいろいろありますが、酵素やビタミンをそのままに、ミネラルも逃さず植物栄養物質も摂れるようにするには、加熱することも冷凍することもできません。
一般に、フリーズドライ製法がいちばんよいと思われていますが、加熱しても冷凍に近い状態でも葉酸は破壊されてしまいます。
そのため、熱を加えずに低温処理によって粉末加工された製品を選ぶのが一番よいでしょう。
また、その原料となる野菜や果物が無農薬・有機農法でつくられたものであるかも非常に重要なポイントです。
たとえば市販の野菜ジュースなどは、加熱処理が義務づけられているために多くの栄養素が破壊されているのはもちろん、無農薬・有機農法などは望むべくもありません。
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1万種類以上も存在する「植物栄養物質」
サプリメントについて考えるときに、もうひとつ忘れてはならない栄養素があります。
それは「植物栄養物質」です。
植物栄養物質は、ビタミンやミネラルが発見しつくされた後の1980年以降、ものすごい勢いで研究が進められ、その成分と効果の解明ラッシュが現在も続いています。
近年、その名前をしきりに耳にするようになったポリフェノールやイソフラボン、カテキン、カロテノイド(カロチノイドともいう)などはみんな植物栄養物質で、その抗酸化力は活性酸素の攻撃から細胞を守り、癌や心臓病、動脈硬化などの予防と同時に、アンチ・エイジング(老化防止)にも有効であるとされています。
最近では、テレビや雑誌などで毎週のように新しい植物栄養物質が取り上げられ、それに呼応するように新しいサプリメントや健康食品も続々と販売されています。
では、そうしたサプリメントを購入することで、どれだけの効果があるのでしょうか?
植物栄養物質は、植物が土壌から水分や元素(ミネラル)を吸収し、光合成によって植物自身が害虫や有害光線から身を守るためにつくり出す物質だと考えられています。
これらは野菜や果物、穀物、豆類などに豊富に含まれており、その種類はなんと2000種類以上、細分化すれば1万種類以上になることがすでに判明しています。
ひとつの野菜、果物、穀類、豆類それぞれに数十から数百種類存在しており、たとえばニンニクだけで約210種類も含まれているのです。
植物栄養物質は、今や健康維持に非常に大事な栄養素であることが明らかとなっているわけですが、また同時に、現代の日本人が非常に不足している栄養素であるということも事実です。
それは前述したように、野菜そのものの栄養素が低下(植物栄養物質の原料となる土壌中のミネラル低下)していること、そして年々野菜摂取量が減少していることにあります。
しかしながら、そうはいっても「○○が体にいい」と聞いてはその情報に振り回されてしまうのは愚かです。
何しろ1万種類以上もあるわけですから、常に新しいネタを探しているマスコミや、新商品を売りつけたい企業にとっては、こんな便利なものはありません。
ひとつずつ取り上げていけば、何十年でも商売できます。
たとえばここで、カロテノイドについてみてみましょう。
αカロテン、βカロテン、γカロテン、リコピン、アスクキサンテン、カプサンチン、カブサイシン、ゼアキサンチン、βクリプトキサンチン、ルテイン − このうちのいくつかはみなさんも名前を聞いたことがあるかと思いますが、これらはすべてカロテノイド類であり、すでに600種類以上存在することがわかっています。
1993年には、
「βカロテン、ビタミンCの血中濃度が低いと心臓病のリスクが増加する」
「体内脂肪組織にβカロテンが多いと心臓病にかかる率が少ない」
などの研究報告が発表されたことで、βカロテンに注目が集まりました。
しかし同じように
「リコピンは非常に抗酸化力が高い」
「ルテインは視力の低下を抑える」
などなど、そうした情報が出るたびに摂取する栄養素を改めようとしてもきりがないことは、おわかりいただけるのではないでしょうか。
これらは結局のところ、1万種類以上にも及ぶ植物栄養物質 − つまりそれは植物の不思議な力・優れた栄養の力を解き明かすために細分化し、学問的な裏づけをとるための作業にすぎません。
大事なのは植物を体にいかに取り込むかということなのです。
カテゴリー:ミネラル
植物ミネラルの効果・効能と有用性
この植物ミネラルの有用性については、ジョエル・D・ワラック博士も指摘しています。
ミネラル研究の第一人者として知られるワラック博士は現在、実際に植物ミネラルを利用した栄養素療法を実践しており、その効果を広く訴えています。
ここで、博士の言葉をいくつか紹介しましょう。
現在、少なくともの種の必須栄養素が存在することがわかっています。
その内訳は、必須ミネラル60種類、必須ビタミン16種類、必須アミノ酸12種類、必須脂肪酸2、3種類です。
さらに研究が進めば、この数は確実に増えるでしょう。
これらが必須と呼ばれている理由は2つあります。
ひとつは体がこれらのものをつくり出すことができないので、食料かサプリメントという形で毎日摂取しなければならないことです。
そしてもうひとつは、これら約90種の必須栄養素のひとつでも欠けてしまえば、その期間の長短はありますが、平均して10種の病をもたらしてしまうことです。
これはつまり、適切な栄養補給によって約900種の病を予防できるということをあらわしています。
ですから、もし健康長寿をまっとうしたければ、人は食べるものに注意をはらい、これらの必須栄養素を欠かすことなく適切に補う必要があるのです。
獣医は300年も前から、ある種の粘土や石灰岩、木の燃えかすなどを動物に与えて、ある種の病気を予防したり、治療したりしていたのです。
こうした方法は受け継がれてきましたが、約75年前まで科学的裏づけはされていませんでした。
これらの必須栄養素は、粘土や石灰岩や木の燃えかすに含まれていたので、それにより動物の病を予防したり治したりすることができたのです。
私が興味深く思うのは、動物の病を予防し治すための特定の餌が今ではつくられていることです。
たとえばネズミ、ハムスター、アレチネズミ、ハツカネズミ、ウサギ、馬、羊、豚、七面鳥、ニワトリ、猿のための専用の餌があり、これによってこうした動物の数多くの慢性変性疾患を予防し、長生きさせられるようになりました。
ですから私は、それが動物にできて、なぜ人間のためにできないのかが不思議でした。
そこでさまざまな研究を通して完成させた「栄養素フォーミュラ」を、実際に人間の患者たちに適用してみた結果、動物の病気を予防したり治したりするコンセプトは、人間に対しても効果があることが実証されたのです。
大変興味深いことに、植物によって吸収されたミネラルは、土壌中にあるミネラルとは違った特性を持っていることが判明しました。
その特性を具体的にいえば、植物中のミネラルは分子の大きさがずっと小さく、プラスではなくマイナスのイオン電荷を持っていることです。
こうした特性のため、植物ミネラルは水溶性で、その被吸収率が高く、最大98%にもなります。
しかも植物のミネラルは安全なのです。
通常、市販されているミネラルの原料は、グレート・ソルトレーク湖、北大西洋、アラスカ湾からの塩、ドロマイト、アズマイト、マウントプロロマイト、ベントナイトなどの粘土、カキの殻、卵の殻、石灰石、珊瑚カルシウムなどから精製されますが、これらのミネラルは植物ミネラルのような吸収率を持っていません。
植物は体が吸収できるようにプロセスしてくれるのです。
現在、私どもが用いている植物抽出のプラントミネラルは、化石にも岩にもならなかったものです。
基本的にそれは古代からの堆肥ともいえるもので、この材料を顕微鏡でよくみると、植物繊維、細胞、枝、樹皮、葉、花などが認められ、植物からできていることが明らかです。
太古の葺に火山の噴火によって原生林が薄い火山灰で覆われたのですが、重く圧縮するほどではなかったので、石油や石炭になることなく、ただ覆い被され、外のものから護られたので、文字通り太古の葺からのままの状態だったのです。
いかがでしょうか?
私では信用できないという方も、ノーベル医学賞候補にもなったワラック博士がこ仰っているのですから、植物ミネラルの有用性を信用していただけるのではないでしょうか。
ワラック博士らは現在、アメリカ・ユタ州のエメリー郡に存在する植物堆積層から抽出されたミネラルを利用しているそうです。
エメリー郡では推定7000万年以上前に大規模な地殻変動が起こり、そのとき肥沃な土壌とともに密生していた植物類が埋没したことで、植物堆積層ができたといわれています。
博士によれば、その植物堆積層には75〜77種のミネラルが含まれているとのことです。
植物ミネラルの最も優れた点は、前述のように分子が非常に小さいことにありますが、金属ミネラルでも「キレート化」や「コロイド化」をして吸収率を上げたものも開発されています。
キレート化とは金属ミネラルをアミノ酸やタンパク質で包み込み、体が代謝しやすいように加工したものです。
たしかにこうした処理によって吸収率はある程度まで上がりますが、しかしそれで問題が解決できたわけではありません。
欠点は金属ミネラルの分子の大きさだけでなく、金属ミネラルそのものにもあるからです。
「キレート化」「コロイド化」「イオン化」など、吸収率の高さを強調するためのさまざまな言葉が頻繁に、そしてかなりいい加減に使用されている印象がありますが、いずれにしても原料が金属ミネラルならば同じことです。
ワラック博士は、こうしたことに関連して、次のようなことも述べています。
「コロイドという言葉の意味は、ごく小さく液体に浮くような大きさということなのです。
コロイドとは一般的な用語であって、誰もその用語の使い方に対して特許を持っているわけではありません。
それで、すりつぶした石灰石や粘土などから液体コロイドミネラルをつくることができるのです。
しかし、それらは無機物の金属ミネラルであり、小粒であっても体内への吸収率は低いのです。
このことによってしばしばコロイドミネラルは疑問視され、悪名を帯びることがありました。
しかし植物性のコロイドミネラルは、これとは異なります。
土嬢の金属ミネラルが植物を通過することにより、植物ミネラルとなるのです。
植物は実際に土壌の無機物メタリックミネラルを消化し、植物組織内を通過できる非常に細かい粒子にします。
ですから、これらのミネラルは植物内を循環することができるようになり、われわれはその植物を食べるのです」
残念ながら、日本で販売されているミネラルの多くは金属ミネラルで、しかもコロイド化されていません。
それでありながら、パンフレットなどには「コロイド化」と記述され、しかも吸収率99%などと表示している会社も少なくないのです。
私たち消費者はそうした悪徳企業にだまされないように知識をつけ、納得いくまで調べてから商品を選ぶ必要があると思います。
ミネラルの違いと吸収率
| 金属製ミネラル | 吸収率 3%〜8% | ・卵殻 ・貝殻・炭酸カルシウム ・石灰岩(ライムストーン)・サンゴ ・クエン酸 ・乳酸カルシウム ・グルコン酸カルシウム ・海底からのもの ・粘土 ・硫酸 ・カーボネート |
| キレートミネラル | 吸収率 40%〜60% | 金属性ミネラルに、タンパク質、アミノ酸をかぶせた成分として、吸収率を高めたアミノ酸キレートとして知られている。 分子が大きい。 |
| 植物性ミネラル (プラントミネラル) | 吸収率 98% | 金属性ミネラルを植物の中で変換したもの。 赤血球の7000分の1の大きさなので、赤血球の中に 貯蔵される。 全身に、マイナスイオンになって運ばれる。 ・穀物 ・野菜 ・果物 ・豆類 |
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植物性ミネラルを気にっている理由、金属ミネラルとの違い
小麦粉の精白ではじまったサプリメント
簡単に、サプリメントのはじまりについて説明しましょう。
私の知る限りですが、サプリメントという考え方の第一号は、アメリカ農務省が1941年に、精白した小麦粉にビタミンB群の添加許可を与えたことです。
アメリカではそれまで全粒粉の小麦粉でつくったパンを食べていたのですが、小麦粉を精白するようになってから体調の悪くなる人が増加しました。
その原因は、精白することで摂取できなくなった栄養素に問題があるのだろう、と考えられたのです。
馬鹿な話だとは思いませんか?
全粒粉のパンを食べれば済むはずなのに、わざわざ精白しておいて、具合が悪くなったから足りない栄養素を添加する!。
いかにもアメリカらしいお金儲けの仕方だと思います。
このときの発想の延長で、次々と新しいサプリメントが販売されるようになったのです。
では、私たち日本人の食べているお米の場合はどうでしょうか?
本来、お米とはもみ殻をとった状態の玄米のことを言います。
玄米は表皮・胚芽・胚乳の3つの部分から成り立っていますが、このうち表皮と胚芽を取り去り、胚乳だけになったものが、私たちが普段食べている精白米です。
しかし、玄米と精白米の栄養素を比較してみればわかるように、カロリーは玄米のほうが低いにもかかわらず、ビタミンやミネラル、食物繊維といった重要な栄養素のほとんどは胚芽と表皮に含まれているのです。
玄米食や全粒粉のパン、そして野菜を食べるのが一番よいにもかかわらず、いつの間にか企業は「これだけのビタミンを摂るには、野菜をこんなに食べなければいけない。このサプリメントなら3粒で済む」というように問題をすりかえているわけです。
あまりにも馬鹿げた話だとは思いませんか?
白米を食べてビタミンB、E、カルシウム、マグネシウム、カリウム……、とさまざまなサプリメントを摂取することを考えれば、玄米を食べるほうがはるかによいのは明らかなのです。
では、単に玄米ならよいかといえば、問題はそれほど単純ではありません。
たとえばもし農薬を使用していれば、玄米は農薬が最も多いところ(とくに胚芽)をわざわざ食べてしまうことになります。
果たしてその玄米は完全無農薬で育てられたものなのか、有機栽培なのか、ミネラルは十分に含まれているのか、などという点がとても重要になるのです。
残念ながら、今の日本でそのような理想的な玄米を手に入れることは非常に困難です。

しかし一方で、今の日本の農業に警鐘を鳴らし、自然農法の普及に尽力している方もいます。
NHKなどで時折目にする岩澤信夫先生もそのひとりで、私も実際に自然農法というものを見学に行きましたが、その理念と農法、そして収穫された稲の素晴らしさを目の前にして、非常に感銘を受けました。
そのため、現在、NPO法人癌コントロール協会でも、千葉県佐原市の藤崎さん農家にお願いして、岩澤先生の自然農法でつくられた玄米を取り寄せています。
金属ミネラルと植物ミネラルの大きな違い
さて、しかしまだまだ岩澤先生のような本当の自然農法を実践している農家がごく一握りにすぎないことは、みなさんもご存知の通りです。
かつて主食であった玄米は精白米となり、土を捨てた日本の農作物はどんどんミネラルを失っている、理想的な食材を求めても日本では手に入らない − そこで結局、話は元に戻って「サプリメントが必要」となってしまうわけです。
過去の記事でも詳しく述べたように、なかでももっとも現代人が不足し、かつ重要なのはミネラルです。
ビタミンが不足しても、体はミネラルを使ってその役割を代行することができますが、ミネラルがなくなればビタミンは正常な機能を果たすことができないからです。
こうしたことから、私は長年にわたってミネラルの重要性と、その効果的な摂取法について調べてきました。
そして、さまざまな調査や試行錯誤を重ねてきた結果、現在注目しているのが「植物ミネラル」なのです。
みなさんは、サプリメントで用いられているミネラルのほとんどが、鉱物の岩石や岩塩を粉砕精製したものや、湖水・海水から採取して精製した「金属ミネラル」であることをご存知でしょうか?
これに対し、「植物ミネラル」とは、簡単にいえば植物の堆積層から抽出したミネラルです。
これまで、医薬品やサプリメントに数多く用いられてきた金属ミネラルは、粒子が大きすぎて「吸収率が悪い」というのが薬学・栄養学一般の常識でした。
アメリカの栄養学の専門家たちは、金属ミネラルの吸収率は5〜8%という数字を出しています。
一方、植物ミネラルの吸収率は98%とされています。
植物ミネラルの粒子は極めて小さく、直径が川のマイナス9乗〜10のマイナス11乗m程しかありません。
これは赤血球の1万分の1、金属ミネラルと比較すれば2000〜10万分の1の直径です。
もし植物ミネラルがパチンコ玉だとすれば、金属ミネラルの大きさは直径15mの球体ということになりますから、いかに小さいかがわかっていただけると思います。
人間はもともと、地球上の食物連鎖の流れに従い、植物や動物を食べることによって栄養補給をするようにできています。
ですから、「人間の栄養素の起源は、すべて植物にある」といえます。
魚介類や肉類などの動物性食品も、それら動物が食べていたのは植物です。
そして植物は、根を介して土壌中のミネラルを吸収します。
植物が根から吸収した栄養素を使い、太陽の光を浴びて自らの体を合成する過程を光合成といいますが、この過程で、土壌に含まれていた金属ミネラルは小さな粒子の水溶性コロイド状ミネラルに変化し、人間にとって無害なものに変化するのです。
そしてこの変化したミネラルこそ人間の摂取すべき栄養素であるということは、みなさんにも理解していただけるのではないでしょうか。
人間の体はもともと、鉱物を食物として摂取するようにはできていません。
植物の体内を通っていない金属ミネラルを直接摂取しても、栄養として吸収しにくいのは当たり前なのです。
また、栄養になりにくいどころか、摂りすぎると毒になることさえあります。
ミネラルは、欠乏症と過剰症の中間にある、必要適当量の幅が狭い栄養素です。
そのため余分に摂取したミネラルは、ある程度までは体内に貯蔵されますが、限度を超えると中毒を起こしてしまいます。
一般的な金属ミネラルは、過剰摂取すると頭痛がしたり、ミネラル過剰症に陥ったりする危険性があります。
ですから、体によいものを勧めておきながら、その一方で 「摂りすぎないように」と注意しなければいけないことに、正直ジレンマも感じていたのです。
しかし植物ミネラルの場合、普通の顕微鏡では見えないほど微細な粒子が分散した状態になっており、吸収率が抜群に高いだけではなく、余ったミネラルは体外に排出されてしまいます。
野菜の食べ過ぎでミネラル過剰になる人がいないように、植物ミネラルの過剰摂取もありません。
私が植物ミネラルをとくに気に入っているのは、この点なのです。
カテゴリー:ミネラル
健康のカギは人間本来のミネラルバランスを保つこと
ミネラルは体を健全な生理的条件で維持していくうえでも重要な役割を果たしています。
たとえば、健康な体の皮膚は弱酸性の薄い膜で覆われ、その内側の体液は弱アルカリ性に保たれています。
もし弱アルカリ性の体液が酸性に傾いていくと、それは「酸性体質」「体液の酸性化」といって、すべての代謝病を招く原因になってしまいます。
もちろんこれは、体液が本当に酸性になりきってしまうという意味ではありません。
健康な人体はPH7.35〜7.43の弱アルカリ性に保たれており、それが7.30まで酸性に傾くと健康を害し、7.20に至ると死亡します。
したがって、「酸性体質」「体液の酸性化」とは、実際には体液が中性に傾くことをあらわします。
いずれにしても、ミネラルが不足していたり、あるいは多量に摂取していてもミネラルバランスの崩れた摂取であった場合、体は危険な状態になります。
ミネラルは欠乏するとさまざまな弊害を体にもたらしますが、ミネラルバランスが崩れることもまた、欠乏と同じくらい注意が必要です。
このミネラルバランスがいかに重要であるか、例を挙げて紹介しましょう。
体内の細胞は、内側が細胞内液、外側が血液やリンパ液などの細胞外液に浸かっています。
ミネラルはそのどちら側にも存在し、血液によって運ばれてきた栄養分や酵素や水分を細胞内に入れたり、老廃物を細胞外に出したりする「電解質」として働きます。
細胞外液には、ミネラルのなかでもナトリウムとカルシウムが多く含まれています。
一方の細胞内液には、カリウムとマグネシウムが多く含まれています。
この4つのミネラルのバランスがとれていると、栄養や酵素や水分の補給、老廃物の排出がスムーズに行われます。
しかし、たとえば現代人のように塩分を摂りすぎてナトリウムが増え、その一方でカリウムが不足していると、カリウムが少ない分だけナトリウムが細胞内に入ってきてしまいます。
液体には、濃度の低い方へと流れる性質があるからです。
こうして細胞内のナトリウムの量が増えると、ナトリウム主導型の体になり、細胞の分裂速度が早まります。
おなかに胎児がいるとき、子宮のなかで胎児を取り巻いて保護しているのは羊水ですが、この羊水もナトリウム主導型の液体です。
わずか40週間の間に3000g前後の赤ちゃんを胎内でつくれるのは、ナトリウム主導型の羊水のなかで、大変なスピードの細胞分裂を繰り返しているからです。
赤ちゃんを胎内で育てるための細胞分裂ならいいのですが、これがもし癌細胞だったとしたらどうでしょうか?
実際、癌を患っている人のほとんどはナトリウム主導型の体になっています。
塩分を摂りすぎるのでナトリウム過多になり、その一方で野菜や果物など植物性食品をあまり食べていないのでカリウムが不足するのです。
ところで、人間の体を構成している元素の割合は、不思議なことに海や大地(土壌)の構成元素と非常によく似ています。
いずれも水素、酸素、炭素、窒素の4つの主要元素が全体の大半を占め、カルシウムやリンなどのミネラルが微量ずつ含まれた構成となっているのです。
とくに似ているのは血液と海水です。
血液は0.9%、海水は3.8%と濃度は異なりますが、含まれるミネラルの構成と比率が非常に近似しています。
これは人間が、というより人間が進化してきた生物の祖先が、海から生まれたことに関係しているのではないでしょうか。
ダーウィンの進化論に沿っていえば、人間は両生類から陸に上がってきたことになります。
血液が含んでいるミネラルは、上陸するときに「命の養分」として海から取り込んできたという説があります。
それらを裏づけるように、子宮内の胎児を取り巻く羊水も、海水のミネラルバランスにとても近いのです。
海だけでなく、大地のミネラルバランスも人間の体内に似ています。
人間はそこで育った野菜や穀物を食べ、体内ではつくることのできないミネラルを補給しています。
しかし残念ながら、私たち人間は、大地のミネラルバランスを崩してしまいました。
バランスが崩れているという以前に、「土に含まれるべきミネラル自体が欠乏している」と表現したほうがいいかもしれません。
そんな土を寝床に育った野菜や穀物や果物などは、もちろん昔のものに比べてミネラルの含有量が減っています。
私が現代人のミネラル不足に関して、最も大きな問題だと思うのは実はこの「土」の問題です。
ミネラルが枯渇してしまった日本の農地
前述のように、私たち人間はもとより、ほかの動物も植物も、自分の体内でミネラルをつくることはできません。
結局のところ、私たちはその多くを「土」から摂取するしかないのです。
ここで、ミネラル研究の第一人者、ジョエル・D・ワラック博士の言葉を引用したいと思います。
「穀物、野菜、果物、木の実は、ビタミンA(β−カロテン)、全種のビタミンB、ビタミンC、E、Kをつくり出すことができます。
イーストを照射させてビタミンDも生み出すことができます。
事実、植物はすべてのアミノ酸と必須脂肪酸をつくり出すことができます。
しかし、食料にしている植物を含むすべての植物は、「ミネラルをつくり出せない」という限界があるのです。
植物はミネラルをつくり出せず、植物中のミネラルはすべて地中からきているのです。
しかし地中には、まんべんなくすべてのミネラルがあるわけではありません。
地中のミネラルは不均等に散乱しています。
ですから食事を摂っても、すべての必要とする栄養素を摂取できるわけではないのです」
だからこそ、「ミネラルと土」は、切り離して考えることはできないのです。
では、日本の「土」は今、どのようになっているのでしょうか。
植物は成長するとき、土壌からミネラルを吸収するため、その分、土壌からミネラルは失われるわけですが、成長後に枯れた植物が自然の堆肥となって土に戻りますから、以前はそれで土壌のミネラルが補われていました。
一方、「植物」が食べ物として採取される農地も同じことでした。
昔は人糞や残飯を肥料として使っていたので、ミネラルはそれらを通してリサイクルされていたのです。
ところが、今ではどうでしょうか。
下水やゴミの処理場にいってしまい、ミネラルが農地に戻ってくることはありません。
化学肥料が先進国で市販されるようになったのは、1908年のことです。
人間にとって、タンパク質と脂質と糖質という三大栄養素があるように、農作物にも窒素・リン酸・カリウムという三大栄養素があります。
この3つのミネラルを使った化学肥料が1908年に一般化し、日本にも1938年頃から出回り始め、1964年の東京オリンピックを機に日本全国へ広まったのです。
窒素とリン酸とカリウムを与えると作物が豊富に育つため、この化学肥料はあっという間に普及しました。
現在、農地で最も使われている肥料もこれですが、実は大きな問題を抱えています。
成分のほとんどが窒素・リン酸カリウムで、ほかのミネラルを含んでいないことです。
植物の必須ミネラルは、現在までに確認されているものだけで、三大栄養素のほか、水素、炭素、酸素、カルシウム、マグネシウム、硫黄、塩素、ホウ素、鉄、マンガン、亜鉛、銅、モリブデンの計16種類あります。
どの元素が欠けても植物は健全に生育することができません。
日本の農地で窒素・リン酸・カリウムの肥料が使われだした頃は、土壌にまだほかのミネラルが豊富に存在していました。
しかし糞尿や残飯などによるミネラルのリサイクルを行わなくなって久しい現在、農地からは3種以外のミネラルが枯渇してしまったのです。
年輩の方ほど、「最近の野菜は、濃厚な味がしなくなった」と感じている人が多いようですが、この大きな原因のひとつはミネラル不足です。
土壌に本来あったはずのミネラルが不足しているため、人参らしい味、トマトらしい味、ピーマンらしい味が失われてしまったのです。
本当の無農薬有機栽培
また、近年少しずつ有機栽培や無農薬の野菜が増えていますが、一般によくいわれる「有機栽培や無農薬の野菜は虫に食われて当然」というのは、実は誤った認識です。
土壌のミネラルをバランスよくたっぷり含んだ作物なら、化学肥料や農薬を用いない有機農法であっても、虫を寄せつけない酵素をみずから生成できるのです。
完全な栄養を蓄えている作物は、害虫に食べられることなく、きゅうりや大根、人参もまっすぐに形よく育ちます。
つまり、「有機農業ならミネラルをリサイクルできるから、ミネラルをたっぷり含んでいる」とは限らないのです。
何十年もの間、ずっと栽培と収穫を繰り返し、窒素・リン酸・カリウムの化学肥料を使ってきたような土壌では、急に有機農法に切り替えたからといって、ミネラル不足を簡単には解消できません。
そんな土地で有機栽培を始めれば、あっという間に害虫にやられてしまいます。
欧米の国々ではずいぶん以前から、このことが常識として重視されてきました。
19世紀ドイツのリービッヒ博士は、構成比率より供給量の少ない元素が1種類でもあれば、植物はその最小比率の元素の量までしか成長しないことを発表しました。
また、1945年にはイギリスの農業試験場で、ミネラルの欠乏した植物に各種の異常が発現することが証明されました。
私も今から15年ほど前、アメリカのカリフォルニア州で無農薬有機栽培の農場を見学したことがあります。
もともとは別の用件で滞在していたのですが、ロサンゼルスからサンディエゴへ向かう途中のラホヤのストアで、売られている野菜やフルーツを見て驚いたのがきっかけでした。
なぜなら「無農薬有機栽培」と表示されているのに、レタスもオレンジもはちきれんばかりに健康で、形も「これぞレタス」といいたくなるぐらい美しかったのです。
日本で無農薬有機栽培の作物といえば、形はいびつで当然、虫に食われているのは農薬を使っていない証拠とされていましたから、私は「これが無農薬有機栽培のわけがない」と思い、その農場へ見学に行ったのです。
しかしその農場では、本当に無農薬の有機栽培を行っていました。
同行した数人でこっそりあちこちを探ってみたのですが、農薬を使っている気配はまったくありません。
見学が終わった後で話をうかがいに事務所へ入ると、害虫と益虫の写真を載せた大きなポスターが貼られていました。
「この益虫が害虫を食べてしまうから、うちの作物は無農薬でも害虫に食べられない。
そして作物が健康に美しく育っているのは、これらのミネラルを使っている有機栽培だからだ」
と農場のスタッフが教えてくれました。
示されたリストのミネラルの種類を数えると、驚いたことに45種類もありました。
「いったいなぜ、こんなに多種類のミネラルを使っているのですか?」
と尋ねたところ、「カリフォルニアでは40種類以上のミネラルを含む農地を使わなければ、有機栽培とうたうことができない」というのです。
私が不勉強だったので恥ずかしい話ですが、国際社会ではそのように、農作物にミネラルが不可欠なことは常識になっているとのことでした。
そしてアメリカでは無農薬有機栽培の基準に、土壌に40種類以上のミネラルが含んでいることを条件として加えていたのです。
これは日本との大きな違いで、日本ではお金を出してもミネラルたっぷりの無農薬有機栽培の野菜を手に入れることは非常に困難です。
もともとの絶対量も少ないですし、何よりもミネラルの含有量を判断する基準が何一つ存在しないのですから。
窒素・リン酸・カリウムという三大栄養素にばかりに注目し、ミネラルをおろそかにしてきた日本の農作物は、一見健康そうに見えながらその実、本来もつべき栄養素もなければ、農薬なしに育つこともできないのです。
これではまるで今の日本人のようではないか − そう感じてしまうのは、私だけでしょうか?
タンパク質、脂質、糖質という三大栄養素だけは摂取量が豊かになり、体格は大きくなりましたが、健康からはどんどん遠ざかっています。
ミネラル・ビタミンといった微量栄養素から目をそらし、病院・薬に健康を委ねているので、医療費は増加の一途をたどっている −。
これまで日本では、国も医学界も農学界も、ミネラルの研究を後回しにしてきたため、その重要性が浸透しないまま今日にいたってしまいました。
しかし、アメリカでマクガバン・レポートが発表されたように、農学界でも世界ではさまざまな国の研究者・学者がミネラルの重要性を唱えていながら、日本はそこから何一つ学ぼうとしてきませんでした。
世界どころか、国内でもこうした研究発表はあったのですが、やはり黙殺されてきたのです。
農薬メーカーや機械メーカーの圧力でもあったのでしょう。
いずれにしても、人間の健康と経済の発展を天秤にかけて、後者だけをとり続けてきたのです。
自給率がカロリーベースで40%、穀物自給率となると30%にも満たない国など、先進国では日本以外にありません。
土を捨ててしまった日本のツケが、今、国民の健康を脅かすという悲劇を生んでしまったのです。
かつて、「玄米4合ト味噌ト少シノ野菜ヲ食べ、雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ」 で働いた時代の食事は、炭水化物中心に見えますが、無農薬で化学肥料も使わないで、虫にも食われず生育し、人間の口に入ったということは、かなりの種類のミネラルが含まれていたと推測されます。
この時代の食事に欠けていた栄養成分は少量のタンパク質であったことから、戦後、学校給食で脱脂粉乳のミルクが供給されました。
その後、東京オリンピックを機に乳製品や安い肉がどんどん輸入され「米を食べると低能になる、パン食にせよ」という医師の本も売られ、一気に高タンパク・高脂肪・高糖質の食生活を歩み始めました。
さらに農地には前述のように窒素・リン酸・カリウムの化学肥料が使われるようになり、一方で専売公社なるところの化学塩(塩化ナトリウム)を食べるよう統制され、日本は深刻なミネラル欠乏国へと突き進んできてしまったのです。
まずは食生活を見直し、「植物ミネラル」で補足する
では、私たちは私たちの健康に重要なミネラルを、どのようにして摂取すれば一番よいのでしょうか?
ミネラルは前述したように、私たちの体内でつくることはできません。
私たちがミネラルを摂取するとしたら、
- ●土壌から養分を吸収して育った植物を食べる
- ●その植物を食餌にして育った動物を食べる
- ●ミネラルを含有した薬やサプリメントを摂る
しか方法がないのです。
土壌がミネラルの供給源であるのなら、そこに含まれている種類のミネラルを、バランスよく摂取するのがベストだというのが私の考えです。
今のところ、人体の活動にかかわっているとされるミネラルは約30種類ですが、本当はもっと多いのではないでしょうか。
ミネラルに関する研究はまだまだ研究途上で、これまで新しい分析方法の研究や技術の進歩とともに、その数は増えてきました。
人間が含有する量は極めて微量なので、まだ分析できていないだけだとすれば、今後も増えていくだろうと予想されます。
だとすれば、できるだけ土壌に近いミネラル〜それを吸収した植物からすべてのミネラルを摂取するのが理想的です。
しかし残念ながら、前述のように日本の土は、すでに本来のミネラルを含んでいません。
無農薬有機栽培で、かつてと同じくらいミネラルを十分に含んだ農作物は、現在の日本で手に入れるのは不可能に近いのが現状です。
ですから、ただでさえミネラルを「奪われる」食環境に囲まれている私たちは、一日も早く日本の農業を変えていくことが重要なのです。
そして農業が、土が本来の力を取り戻すまでの間、私たちにできることは、まず食生活を見直し、少しでも多くのミネラルを摂取するよう注意を払うことです。
そしてそれでも足りない「補足」としてサプリメントを摂取する必要もあるでしょう。
そのため、私はサプリメント先進国であるアメリカへ通い、代表的なミネラル製品を取り寄せ、さまざまな側面から調べてみました。
アメリカでは実に数十種類ものミネラルのサプリメントが市販されています。
私は20年程前からマルチミネラルと称するサプリメントを個人輸入し摂取してきました。
もちろんマルチビタミンも、プロテインも毎日取り入れていました。
しかし、仕事でほとんど休みのない日がつづき10年前に気管支炎から気管支喘息の症状で苦しむことになりました。
喘息の苦しみから現在に至るまでの経過だけでも、ストーリーとしては1冊の本になりそうです。
私は喘息の専門医の治療を受け、苦しい症状から免れている時に必要な栄養物質で身体の細胞レベルから回復させるにはどうしたら良いか考えさせられるという幸運がありました。
その時に野菜・果物・穀物の植物栄養素と植物由来のミネラルを摂取して、体力を回復させる体験ができたのです。
その結果、現在私が自信を持ってお勧めできるのは、「植物ミネラル」と呼ばれる種類のサプリメントとオーガニックの大麦・小麦の植物エッセンスの食品です。
「植物ミネラル」はその名の通り、植物がいったん吸収したミネラルから抽出したもので、前述のワラック博士が勧めているものでもあります。
私たちにとって本当に必要なサプリメントとは何なのか、現状のサプリメントの問題点も含めて考えていく必要があると思います。
次回にそれを解説していきましょう。
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ビタミンよりさらに重要なミネラル
栄養素に関する基礎知識をおさらいしてみましょう。
生命活動に必要な栄養素のうち、量的に最も多いのが「三大栄養素」と呼ばれるタンパク質、脂質、糖質(炭水化物)です。
これにビタミンとミネラルを加えた5つが「五大栄養素」で、1970年頃から健康に欠かせない重要な栄養素として認められるようになった食物繊維を「第六の栄養素」と呼ぶこともあります。
さらに1980年以降、ポリフェノールやカテキンなどといった「植物栄養物質」が次々と台頭してくるわけですが、これについては別のところで詳しく紹介します。
さて、これらのうち三大栄養素は体内で主にエネルギーとなり、体の活動を支えます。
タンパク質はほかにも、臓器や筋肉などの構成成分となって働きます。
一方、ビタミンとミネラルは、三大栄養素のようなエネルギー源ではありません。
三大栄養素などほかの栄養素がスムーズに働けるように、体のさまざまな機能を調節するための栄養素です。
量的には三大栄養素に比べるとごくわずかですが、「少量でも生命維持に欠かせない」役割を果たしているため、ビタミンとミネラルをひとくくりにして「微量栄養素」と呼ぶこともあります。
ビタミンとミネラルの違いは、ビタミンが複数の元素から構成される有機化合物であるのに対し、ミネラルは1種類の元素そのものだということです。
元素とは、地球上のあらゆる物質を化学的に分解していったとき、最後に得られる最小単位の要素で、地球上には111種類の元素が存在しています。
人間の体を構成する元としては、現在、約30種類がわかっていますが、このうち人体の約95%は酸素、炭素、水素、窒素でできているため、これら4元素を「主要元素」といいます。
残りの約5%が「微量元素」で、これを栄養学では「ミネラル」「無機質」と呼んでいます。
また、人が亡くなって火葬されると、体内の4元素は水と煙になります。
残った遺骨という「灰」はミネラルです。
このようなことから、ミネラルは「灰分」とも呼ばれます。
微量元素と総称されるミネラルですが、そのなかでさらに「準主要元素」と「微量元素」に分けられることもあります。
人体に3〜4%ずつ含まれているカルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、硫黄、塩素が「準主要元素」、
0.02%ほどの鉄、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルト、フッ素、ケイ素などが「微量元素」です。
ビタミンもミネラルも、人間の体に非常に重要な栄養素であることは、すでに紹介した通りですが、ミネラルにはビタミン以上に摂取を心がけなければならない理由があります。
なぜなら、ビタミンは体内で合成することができるのに対し、物質の最小単位である「元素」のミネラルは合成のしようがなく、体外から摂取するしかないのです。
たとえばビタミン B3やB5が腸内細菌によって合成できるように、ビタミンは体内でも生成されます。
これに対し、ミネラルは人間のみならずほかの動物も植物も、自分の体内でつくることはできないのです。
近年、ビタミンの重要性は日本でも多くの人に知られるようになりましたが、そのビタミンがミネラルによってコントロールされていると知っている人は少ないのではないでしょうか。
ビタミンが欠けても、体内ではミネラルがある程度まで、ビタミンの役割を代行することができます。
しかしミネラルが欠けると、ビタミンは正常な機能を果たせなくなってしまうのです。
マクガバン・レポートが発表されたのち、アメリカ議会がミネラルの欠乏問題を議題にしたことがあります。
実際、議会記録ナンバー264には次のように書かれています。
「わが国の主導的な権威者たちの報告では、アメリカ国民の99%がミネラルの欠乏に陥っている。
ミネラルはバランスが壊れても、わずか何種類かのミネラルが欠けても、体が要求する量は顕微鏡的な微量にすぎないにもかかわらず、われわれは病気になり、苦しみ、生命を縮めるのである。(中略)
明らかにタンパク質や糖質、脂質、ビタミンよりも、人体の健康はより直接的に、ミネラルによって左右されているのである」
ミネラルがなければ体内の酵素は働かない
ミネラルの最も重要な仕事は、約2000種といわれる酵素の反応に、補酵素(または酵素活性基)としてかかわっていることです。
「酵素」と聞くと、洗剤や歯磨き粉を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、酵素とは、体内のさまざまな反応を促進させるような触媒の働きを持っている、タンパク質とミネラルで合成された物質を指します。
ここで、三大栄養素がエネルギーになるときの作用を例にとってみましょう。
タンパク質や脂肪、炭水化物などは、食べてすぐ体の組織の成分になったり、エネルギー源になったりするわけではありません。
分解、吸収という作業を経て初めて、体の組織成分やエネルギーとして働くことができるのです。
タンパク質の場合はアミノ酸に分解されて体の組織をつくりますが、仮にこの作用を試験管で行おうとすると、高温と酸と24時間もの長い時間が必要になります。
しかし私たちの体は、同じ作業をおよそ4時間で行うことができます。
私たちの体がこのように能率よく化学反応を起こすことができるのは、体のなかで何千種類もの酵素が働いているからです。
たとえば口の中の唾液には、デンプンを溶かすアミラーゼという消化酵素が含まれています。
胃液にはタンパク質を溶かすペプシンという消化酵素が含まれています。
十二指腸では胆汁のなかのリパーゼという消化酵素が、脂肪をグリセリンと脂肪酸に分解します。
膵液には胃で消化しきれなかったデンプンを溶かすペプチターゼや、タンパク質を溶かすトリプシンなどの消化酵素があります。
食べ物はこうして十二指腸までに分解消化され、次の小腸で体に吸収されることになります。
しかし、これらの消化酵素は、ミネラルが含まれていなければまったく働きません。
リパーゼやペプチターゼの補酵素として欠かせないのは亜鉛、クロム、その他の微量ミネラルです。
ほかにもマグネシウムのように、生命活動に大切な約300種もの酵素反応に欠かせないミネラルもあります。
酵素はこのように生命活動を代行するような働きをしているので、パスツール博士の時代には、「生命なしに酵素なし」といわれていました。
つまり人が生きている限り、酵素は体内でひとりでに働いているという考え方です。
しかしその後の研究により、酵素を活性化するミネラルの働きがわかりました。
酵素反応が起きるときに、ミネラルが消化されるのです。
酵素が順調に働けば、体内のさまざまな反応が迅速に行われ、体の新陳代謝がスムーズになり健康を維持できます。
しかしその酵素は、ミネラルが欠乏すると正常に機能しなくなります。
また、酵素をつくったり、役目を終えた酵素を分解したりするときにも、ミネラルはなくてはならない栄養素なのです。
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